休職

【読書】適応障害で休職中に助けられた本 "反応しない練習(KADOKAWA)"

私は適応障害で数か月間休職をしていました。
気分の浮き沈みが落ち着いてきた頃に、ただ何もせずに休んでいるのではなく、何か自分の役に立つような本を読みたいと考えました。
もともと宗教系の本には、興味はありませんでしたが ”あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」”というサブタイトルに惹かれ、手に取りました。

本記事の対象と得られること

対象: ”反応しない練習”に興味がある人
休職中の人、仕事でメンタルが苦しい人

得られること:読書後に得られるもの、感じること

”反応しない練習”を手に取ったきっかけ

直接的なきっかけは、休職中に適応障害や休職中の過ごし方やおすすめの本をネット検索して漁っているときに本のタイトルを見て、興味を持ったことです。
(この時は、ポジティブな情報を得ることができたからよかったですが、休職中のようにメンタルが弱った状態で、不必要なネットサーフィンはおススメしません。)

仕事復帰向けて、考え方を変えたり、ストレスがかかっているときに自分なりの回避方法が必要だなと考えていたため、読んでみることにしました。

私が休職に至った経緯は、下記をご覧ください。

”反応しない練習”について

1. 著者のプロフィール

著者:
草薙龍瞬さん

経歴:
1969年、奈良県生まれ。
中学中退後、16歳で家出し上京。
高校へは通わず、高卒認定を取得し、東京大学法学部入学・卒業。
37歳の時、インドにて、インド仏教指導者・佐々井秀嶺の下で得度出家。
ミャンマー、タイに仏教留学を経て、ミャンマー国立国際上座仏教宣教大学(ITBMU)専修課程修了。
仏教を宗教としてではなく「現実の問題解決に役立つ合理的な方法」として紹介する独立派の出家僧。

主な著書:
・『反応しない練習』KADOKAWA
・『大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ』海竜社
・『これも修行のうち。』KADOKAWA
・『自分を許せばラクになる』宝島社
・『こころを洗う技術』SBクリエイティブ

ブログ:
https://genuinedhammaintl.blogspot.com/

※上記ブログ他、複数のサイトの情報を元に筆者作成。

2. 本の概要(特に印象深かったポイント)

将来の不安や人間関係など、生きているだけで悩みはつきないものだが、悩みはすべて「心の反応」であるという。そこで、反応をしていることを自覚し、「無駄な反応をしない」ようにすることが悩みの根本的な解消になるということを説いています。

ブッダの考え方では、まず悩みを理解することが重要であり、悩みはすべて、”求める心”(「生存欲・睡眠欲・食欲・性欲・怠惰欲・感楽欲・承認欲」)であると説いています。
これが満たされれば、人は”快”(心地よい状態)であり、満たされない状態が”不快”(悩みなどの辛い状態)となります。

中でも、承認欲が満たされない悩みの多くは「妄想」である。と説いています。
相手にどう思われているか?といった悩みは、あらゆる情報から自分が勝手に「判断」をした「決めつけ、思い込み、一方的な期待・欲求」であり、「確かめようのないこと」、「妄想」であるということなのです。

では、「妄想」してしまって辛い状態をどのように解消すればよいのでしょうか。
本書ではその具体的な方法として、「言葉で確認する」ことを勧めています。心の状態にラベルを貼って理解します。人がなぜいつまでも悩みから抜け出せないかというと、自分の心が見えていない状態だからであり、まずは「今、妄想してしまっている」とフラットな視点で自分の心を理解することが悩みから抜け出す(無駄な反応しない)ために重要であると説いています。

3. 本を読んで私が感じたこと

本書を通して、私が適応障害と診断されるに至る1番要因は「妄想」だったんだなと理解しました。

対面ならば表情や雰囲気で発言の温度感を感じることができますが、在宅ワーク化による顔の見えない相手との仕事では、それができませんでした。
会ったこともない人との顔が見えないWeb会議で指摘を受けたりしたことで、自分1人の頭の中で悪いほうへ悪いほうへ考えてしまい、不安が増幅され、身体に症状として現れたのだと思います。

まさしく「妄想」であり、「確かめようのないこと」を一方的に決めつけ、心にダメージを蓄積していました。
本書では、「妄想」してはいけないとは言っておらず、「妄想」していると自覚することが大事だと述べています。これならできそうだなと思いました。

実際、休職中のある夜、苦しかったころのことや仕事へ復帰したときのことを思い浮かべることがあり、少し苦しく眠れなくなることがありました。その時は、”あっ、今妄想しているな”と気付く時がありました。妄想かと思うと急に心が落ち着き、少しして眠ることができたのです。
少なくとも私にとっては、この考え方自体がストレスへの対抗策の一つになりそうです。

さいごに

私はもともと宗教系のものは毛嫌いするような人間でした。
休職という自分にとっては大きな出来事があり、それをきっかけに今までであれば手に取らなかったであろう本書を手にしました。そして、それが自分のなかの問題に対して一つのソリューションを提供してくれました。
メンタル的に苦しんでいる方の参考になれば、幸いです。

また、自分自身としては、今後は特定のジャンルの本を選り好みせず、様々な本にチャレンジしていきたいです。

-休職,

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